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若夫婦は打ち連れて、居間へ通りつ。小間使いを相手に、浪子は良人おっとの洋服を脱がせ、琉球紬りゅうきゅうつむぎの綿入れ二枚重ねしをふわりと打ちきすれば、武男は無造作に白縮緬しろちりめんの兵児帯へこおび尻高しりだかに引き結び、やおら安楽椅子いすに倚よりぬ。洋服の塵ちりを払いて次の間の衣桁えこうにかけ、「紅茶を入れるようにしてお置き」と小間使いにいいつけて、浪子は良人の居間に入りつ。
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人妻母性本能をくすぐられた人妻「さあ、打てッ! しっかり、しっかり――打てッ!」順作は奇怪な秘密に就ついていろいろ考えたがどうしても判断がつかなかった。警察からはその後のちも数回詮議に来たので、父親の遺骸いがいの火葬になっていることも判った。閨ねやにて聞けば[#「聞けば」は底本では「聞けは」]朝の雨
(爺じいがいたら……)「呂宋ルソン、爪哇ジャバ、婆羅納ブルネオ、安南アンナン、暹羅シャムあたりまでを総じて南蛮諸国と申し、また島々とよび、満剌加マラッカから先、臥亜ゴアなどを奥南蛮とも申しております」人妻母性本能をくすぐられた人妻日本人の心は皆おちつく、酢っぱい汁が舌にあふれる。
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