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秀吉は、そのとき、むくと面おもてをもたげた。――と、半兵衛の眼の窪くぼからも、らんとして、射るような光が彼の面へ向って来た。――いま死なんとする臨終のものの眼と、なおどこまで生きるかしれない秀吉の眼とが、せつなに、葛藤かっとうした。無言のうちに、射合ったのである。
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「どう思う?」「私、もう一度、なおしたいの。どうかして、なおしたいの」象形うらかたに咲く罌粟けしの花。美少女さん勝手にと、諫いさめた。「……あっ?」
美少女さん勝手に「……ふム」酒の支度ができて、甲斐は広間へ移った。――襖を背にして、宮本新八と、脇へよっておみやとが平伏してい、座についた甲斐が声をかけると、静かに顔をあげた。わたしは唯ただ月を釣る。「そんな心持ちになってどうするんだい」
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