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遺子六人の中で差当り問題になっていたのは、矢島優善の身の上である。優善は不行跡ふぎょうせきのために、二年前ぜんに表医者から小普請医者に貶へんせられ、一年前ぜんに表医者介すけに復し、父を喪う年の二月に纔わずかに故もとの表医者に復することが出来たのである。
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